2011年12月27日火曜日

製品開発3種の神器(QFD、TRIZ、QE)のおすすめ入門書


  


プロフィールにも載せていますが、実は私、電子部品の製造業のエンジニアなんです。

開発関係の部署のために、『製品開発3種の神器』ってのは必然的に勉強しなくてはならんのです。

そこで、たまにはエンジニアらしく、この『製品開発3種の神器』の入門書を紹介したいと思います。※そもそも、ここでいう製品開発3種の神器ってのは、QFD、TRIZ、QEのことです。

1.QFD:Quality Function Deployment

日本語訳にすると品質機能展開。顧客の声を製品やサービスの開発につなげるための手法です。QFDの1番のポイントは、顧客の声を要求品質に置き換えて品質表をつくるとこです。※QFDの専門家からみれば、品質表だけではないと怒られるかもしれませんがご了承ください。

QFD塾<QFDとは>
QFD塾長はQFD開発者、赤尾洋二さんです。




では、入門書を紹介します。
商品開発のための品質機能展開―知識変換のSECIモデルとQFD
商品開発のための品質機能展開―知識変換のSECIモデルとQFD赤尾 洋二

日本規格協会 2010-03
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事例を用いて具体的な方法論までを説明しています。比較的、QFD関連では最近発売された本です。

品質展開法(1) 品質機能展開活用マニュアル第 2巻
品質展開法(1)    品質機能展開活用マニュアル第 2巻大藤 正 赤尾 洋二 小野 道照

日科技連出版社 1990-04
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品質展開法シリーズは3部作になっていますが、この品質展開法(1)が品質表の作り方が詳細に説明されていて分かりやすいです。品質表の詳細を知りたい場合、こちらの本がお勧めです。

QFDを実践する場合、開発部隊だけではなく、営業やマーケティング部、そして製造部の強力も必要です。各部署の強力を得ないといけなために、個人で実践するのは一番難しいので、全社的な協力が必要不可欠です。

2.TRIZ:Teoriya Resheniya Izobretatelskikh Zadatch ※ロシア語

アイデア創出や知的生産関連の本にもアイデア発想法として紹介されるようになったTRIZ。下記の産業能率大学のTRIZ紹介ページが分かりやすく説明されています。また、産業能率大学では初心者向けの無料セミナーも行っていますので、参加するとTRIZを体系的に理解できます。(※私もセミナーに出たことあります。)

TRIZコンテンツはこちら | 産業能率大学 総合研究所
産業の率大学のTRIZ紹介ページ




では、TRIZの入門書を紹介します。

図解 TRIZ―革新的技術開発の技法
図解 TRIZ―革新的技術開発の技法三菱総合研究所知識創造研究部 山田 郁夫

日本実業出版社 1999-07
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TRIZの特徴や、矛盾マトリックスの利用方法、技術システム進化の法則を具体的な事例を利用して説明しています。特に40の発明原理はそれぞれ解説や特許事例がありますので、とても参考になります。これ1冊があれば、矛盾マトリックスを利用できるようになりますので、入門書としてはベストです。また、イフェクトも事例がありますが、これ1冊では物足りませんので注意です。

はじめよう!カンタンTRIZ―頭の片隅にあるアイデアをかたちにする本
はじめよう!カンタンTRIZ―頭の片隅にあるアイデアをかたちにする本長谷部 光雄 小池 忠男

日刊工業新聞社 2007-04
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元リコーの長谷部さんが高価なソフトなどを利用しなくても、簡単に誰でもTRIZを利用できるようにしよう、というコンセプトで出版された本です。この本では、40の発明原理の中でも、主要な8つの発明原理を抽出して利用しています。まずは簡単にTRIZをやっていみたいというエンジニアにはお勧めですね。
はじめよう!TRIZで低コスト設計
はじめよう!TRIZで低コスト設計小池 忠男 長谷部 光雄

日刊工業新聞社 2008-12
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こちらも長谷部さんの本です。本書はTRIZの40の発明原理の中から、コストダウンに有効な12個の発明原理を利用し、低コスト設計をするための解説本です。TRIZだけではなく、トヨタ式のコスト低減法にも少し触れています。はじめよう!カンタンTRIZ―頭の片隅にあるアイデアをかたちにする本を読んでから、本書を読むことをお勧めします。

TRIZの場合、よくイデア発想法として紹介されることが多いですが、実は一番重要なことは、問題や課題の定義と機能分析だと感じます。アイデアを出すことは誰にでもできますが、この課題の定義、そして機能分析はよく『考える』ことが必要になってきます。システムや物事の機能の重要さは次のQEでも同様です。

3.QE:Quality Engineering

日本語訳は品質工学。タグチメゾットとも呼ばれています。パラメータ設計、MTシステム、機能性評価などがよく利用されると思います。ネットなんかで検索しても、頻繁に目にするのがパラメータ設計ですね。でも、個人的には、機能性評価が重要だと思います。

やさしく解説されているなぁと思うサイトを紹介しておきます。

RQE Home Page
品質工学の説明サイト




ここからが入門書の紹介です。

よくわかる実験計画法
よくわかる実験計画法中村 義作

近代科学社 1997-05
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パラメータ設計では『直交表』を利用するため、まずは『直交表』を理解しておかなければなりません。本書では直交表の作り方、交互作用も解説しているので、まずは、こちらから読むことをお勧めします。

入門 タグチメソッド
入門 タグチメソッド立林 和夫

日科技連出版社 2004-04
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本書では入門ということもあって、動特性ではなく、静特性のパラメータ設計を事例で説明していて分かりやすいです。内容はパラメータ設計がメインですが、許容差、損失関数、MTなどの内容も少し紹介されているので品質工学を理解するための入門書として良書です。

実践タグチメソッド―事例と演習でわかるタグチメソッドの使いどころ
実践タグチメソッド―事例と演習でわかるタグチメソッドの使いどころ渡部 義晴

日科技連出版社 2006-06
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実践タグチメソッドということで事例が豊富です。パラメータ設計の事例が動特性で、基本機能の考え方も説明しているので、機能やシステムの考え方も参考にもなります。また、機能性評価の事例もあり、実験の進め方も詳細に書かれていますので参考になります。TipsでMT法をエクセルで解析する方法も記載されています。

入門 MTシステム
入門 MTシステム立林 和夫 長谷川 良子 手島 昌一

日科技連出版社 2008-12
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MTシステムの内容が網羅されていて、これ一冊があれば入門書としては十分です。MTシステムを体系的に説明しているために、全体像の把握がしやすいです。また、計算方法や適用時のポイント、そして事例も豊富に記載されていて入門書としては最適です。

品質工学の場合、『システムの機能を考える』、『直交表の利用』、そして、『SN比の解析』など、難点が多いですが、上記入門書を読んでおけば大体は理解できると思います。品質工学の難しいところは基本機能の考え方です。基本機能の定義は、人それぞれ異なり、正解がないために難しいです。基本機能を考える際は熟練者やコンサルタントに相談することもお勧めします。

さいごに

QFD、TRIZ、QEの関連性をまとめると、

  • QFDで顧客の声を吸い上げてどういう製品を開発したらいいのかを決める
  • TRIZでその開発製品を実現させるためのアイデアを出す。
  • TRIZからでたアイデアをQEを利用して効率的に実験して評価する

です。QFD、TRIZ、QEの本の中には『機能』という重要な言葉が絶対にでてきます。その製品の機能、評価するシステムの機能などなど。。機能についてはVE(バリューエンジニアリング)の超入門書の↓の本もお勧めです。機能の考え方、ヒントが書かれています。※専門書というよりは、ビジネス本なので超入門書としました。次回はこちらの本の紹介と機能について少し考えてみようと思います。

ワンランク上の問題解決の技術《実践編》 視点を変える「ファンクショナル・アプローチ」のすすめ
ワンランク上の問題解決の技術《実践編》 視点を変える「ファンクショナル・アプローチ」のすすめ横田 尚哉

ディスカヴァー・トゥエンティワン 2008-07-15
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